電脳のQクンと、IT弱いがベテランのジェームス・ボンドの初対面、カメリハ・オリジナル「007スカイフォール」、 今回は、スペシャルオープニング映像でスタート! Q:ひさえ・みさき 007:じん ・・・ひさえさん、余裕で回転している間に、撃たれます。 ・・・みさきちゃん、この後、足がどんどん開いていくし、なぜか笑顔だし、 ・・・じんくん、なんとか、おさめてくれました。涙。 スカイフォールで、初登場のNEW武器担当者Qくん。ゆとり世代vs昭和おやじは、日本だけではありません。 みさきちゃんとひさえさんが、それぞれのキャラで、「学生風Q」「主婦風Q」を、演じました。 まずは、2S長回しのみの、Take1から。 ●みさきQ・Take1 (珍しくNGカットをあえて使いました。笑) ●ひさえQ・Take1 本番の撮影でも、一度「笑いのツボ」にハマると、みんなに伝染し、止まらなくなる、という例でした。笑。 気を取り直し、 以下の点をそれぞれ修正していただきました。 ・3人とも、セリフがだんどりっぽいので、相手のセリフをよく聞いてリアクションしてください。 ・学生風みさきQ、フツーすぎるので、自信まんまんの、なまいきな優秀さを足してください。 (目線:下に目線を持っていきすぎると、自信がなくさみしそうに見えます) ・主婦風ひさえQ、きさくな主婦に見えてしまうので、優秀さを足してください。 (例:いいひと感をおさえ、とっつきにくいカンジに) ・じん007、セリフの間を多少作って、セリフの言い方はやや早口で。 (例:日常生活、仕事場などでは、こういう場合、だいたい、 おやじの方がタジっとし、抑えようとして焦り、早口になっているのをよく見かけていたため。) 以下、カットバックやインサートを多少盛り込んだ完成版のTake3です。オープニング付き! ●みさきQ・完成版 ●ひさえ完成版 (じん007、銃を落としそうになったのを、なんとかごまかしてクリア) みさQひさQとも、フツーとは、ちょっと違う感が出ました! 会話も流れてません。 完成版も、NGになりかけカットを、あえてそのまま使いました。ダニエル・グレイグ演じるの007は、ちょっとおっちょこちょいなので、こういうのもありですが、 欲をいえば、ひさえQ、こういうのをスルーせず、 「あたりを見回し周囲の目を気にする」とか、ちょっと小ばかにした感じで「大丈夫?笑」と聞くなど、すかさず突っ込むと、なおOK! 自分のセリフで、いっぱいいっぱいだと思いますが、「相手の演技を見る、相手のセリフを聞く」を、本当の意味で 身につけてほしいです。 本番の撮影でも、なんやかんやありますが、基本、カントクやDが、カットかけなければ、 そのままごまかして、演技続けちゃってもいいと思います。 うまいことごまかせたら、それは上級ワザ。 相手役がそれに反応し、アドリブでセリフ作って、演技続けちゃうベテラン役者さん、いっぱいいます。 ●シーンの意図と目的について● このシーンの、Qと007のセリフのやりとりは、ちょっとした「イヤミ合戦」です。 Qのふっかけた最初のイヤミ、「立派な船も、やがては鉄くず」は、ずばり007のこと。 途中で握手はするものの、セリフはジャブの交わしあい。 結果は、あきらかにQの勝ちです。 「仲間だけど、得意分野は譲れない」という、お互いの自負と意地が、ラリーしているのが見せ場です。 このやりとりを、観ているヒトが飽きないよう、いかに魅力的にするかは、Qにかかってきます。 観ているヒトは、フツーの学生や主婦が観たいのではなく、どんなQなのか?が観たいのです。 ●Qのキャラについて● 自分のやりやすいキャラで演じるのは、いいことだと思いますが、その理由がただ「ラクだから」ではいけません。 カメラの前に立つ以上、「このキャラだと、シーンがおもしろくなる」ということを優先してください。 学生風でも主婦風でもできて、Qのように優秀な「極端」なキャラないかなと思い、良い事例を思い出しました。 「シン・ゴジラ」で、超超超オタクな若手官僚役の、市川美日子さん。 すっぴん、頭はぼさぼさ(モデルだったのに!) めっちゃくちゃ早口で、相手とほぼ目を合わさずに、難解な専門用語を、感情ゼロでしゃべる。 すごいインパクトを残し、主役クラスの女優さん、出し抜いてました。 ●youtubeにNGシーンがアップされてました。4分半ぐらいのところ。 これぐらい「異次元」のQの場合は、 まったく目線合わせず、機械みたいなセリフ回し、 007がどんなにイヤミを言おうと、のれんに腕押し、 握手求めても、きょとん?として、さっと手を握ってさっとひっこめて、すぐ仕事の話、 ラストは、一度去ったのに、すぐ戻ってきて「壊さないで返してください」とか、 いろいろイメージがわいて、演技設計も立てやすい。 かっこいい役や、かわいい役ではなく、 一風変わった役がまわってきた時こそ、ウデの見せどころじゃないかと思います。 そんなせっかくの機会を、フツーで終わらせては、もったいない。 これまでの、自分の観た映画メモの「へんな役リスト」を、かき集め、マネしてみては? がんばってマネしても、どーせ完コピはできないから大丈夫です。 カメリハは練習ですから、ぶっとんだことして、自分でカラを破ってください。 もし私が「それ何?誰?」と聞いたら、自分で研究してきた人物を、がんがん説明してください。 観てない映画の、知らないキャラは、いっぱいいるので、もっと教えてほしいです。 それでは「007 Skyfall」ホンモノの映像を、再度確認してみましょう。 まるで大学生のようなQくん役のベン・ウショー、この時すでに31歳。 他の映画に出てる時とは違う、早口でぼそぼそ、おたくっぽいしゃべり方も、Qキャラ用の演技だと思います。 ひとりで何度も、じん007、相手の出方によってリアクションをビミョーに変えてました。 技術的なことですが、ジッパーを開ける音と自分のセリフがかぶらないようにしてます。(音声さんや録音部にありがたがられる) アクションの映画観る時は、ガンポーズも研究してみましょう。 いざやってみると、撃ちあい以前に、ポーズだけでもかなり難しい。 なんちゃってオープニング映像といえども、なんとかサマになったのは、じんくんだけ。涙。 こんなちょっとしたことでも、「ははは、かわいいー」と見られたいのか、 「おお、意図を理解してそれ風にやってる」と見られたいか。見る人がみるとわかります。 どこでだれが観てるかわからんよ~。 みなさん、おつかれさまでした。
次回は「ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密」です。 執念のセールスマンに挑戦してください。
0 コメント
返信を残す |
Vol.24「英雄の証明」
|