映像演技ワークショップ名古屋 ◙カメリハ
  • HOME
  • 開催情報
  • お申し込み
  • アーカイブ&YOUTUBE
  • 映像/演劇お知らせ
  • ブログ
  • ご支援・ご協力のお願い

●3月10日(金)Vol.7『フィラデルフィア』資料アップしました。

2/27/2017

0 コメント

 
「開催情報」のページに、セリフ資料をアップしました。(ダウンロードできます。当日も配布します。)
会場は千種文化小劇場・練習室です。
参加者のみなさんはA弁護士(デンゼル・ワシントン)役です。事前にセリフを読んでおいてください。
映画「フィラデルフィア」は、エイズの病と同時に、差別とも戦った弁護士さんの、実話をもとに制作された、正統派かつ社会派映画です。

死と向き合いながら戦いどんどん弱っていく主役、
トム・ハンクスの迫真の演技が話題になりました。

デンゼル・ワシントンファンの私が書くと、ただのヒイキに思われますが、
映画を通し、トム・ハンクスの「迫真」の演技が、迫真に見える理由の、半分は、
デンゼル・ワシントンのおかげです。
主演男優賞、半分よこせっ。

「この映画、主役はデンゼル・ワシントンやんっ」と思ったひとは、
私だけではありません。
何度も書きましたが、主役の演技は、相手のリアクションしだいで、より、引き立ちます。

デンゼル・ワシントン演じる、ミラー弁護士は、どちらかというと、ビジネスライクでやり手の
弁護士さん、かつ、ゲイに偏見を持つ男性でした。
ストーリーが進むにつれ、トムハンクス演じるベケット弁護士の、不遇な人生に、
心がつき動かされ、行動を起こすわけですが、
こういった役は、観客を共感させ、観客の代わりとなって、
使命を果たさなければならない、大変重要な任務です。

「ベケット弁護士、気の毒だ・・」より、
「なんとかしてやってよ、ミラー弁護士」と、観客の多くは、
ミラー弁護士に感情移入していきます。

脇役という名の「影の主役」って、ほんとに重要。

もし、この映画を観るなら、
デンゼル・ワシントンの「映像演技」のこまかいワザに注目してください。

例えば、図書館で、ベケット弁護士に再会するシーン。
デンゼル・ワシントンが、サンドイッチを食べているところに、カメラがドリーして近づいてアップになりますが、ドリーが止まるのとほぼ同じ瞬間に、
噛むのをピタッと止めます。

こまかいっ、そしてすごいっ。

何がすごいかというと、
こういう演技は、カメラマンや、ドリーを操作する技術さんと、息が合わないと、
うまくいかないからです。(これ、何テイクめ?!)

そして、

映像的な視点から書きますと、この映画のカメラマンDOPは、
日系アメリカ人の、タク・フジモトさんです。
「数カット見ればだれがわかる」ぐらいの、独自のセンスと技術をもった、
巨匠カメラマンのおひとり。

本編の冒頭(予告編の映像)が、いきなりそうですが、
タク・フジモトさんの独特な画作りは、「カメラ目線のアップ」です。

カメラマンや演出は(自分もそうですが)アップを多用することをあまり好みません。

誤解を恐れずに書くと、表情だけのアップで、わっかりやすーい画を多用すると、
全体の味がなくなり、安っちーくなるから。
むしろ、わっかりやすーいモノにしたい時は、あざとく、多用します。

また、通常、ドラマや映画で、カメラ目線は、よっぽど意味のある時しか使われません。

しかし、タク・フジモトさんは、別です。

安っちーくなるどころか、
こうした「カメラ目線のアップ」を、たくみに生かし、監督の演出意図を倍増させ、
観客の心をあやつることのできる、巨匠カメラマンのワザです。

役者さんの目線ってすごい重要で、その角度が、演出意図を大きく左右します。

「アップのカメラ目線で、セリフを言う」とは、
観客の心に直にアプローチするための、最強レベルの、画作りと演出手法であり、
これ以上に、強い手法はありません。

弁護士二人は、カメラ目線で、
判事さんだけ、カメラ目線にしなかった。

この映画でだれが重要かを「画」で表した、
監督とカメラマンの意図がはっきりわかるシーンです。

さて、
カメラ目線の自分の演技は、どう映るのか、
実際にためしてみてください。

0 コメント



Leave a Reply.

    画像

    アーカイブズ

    4 月 2018
    3 月 2018
    2 月 2018
    1 月 2018
    12 月 2017
    11 月 2017
    10 月 2017
    9 月 2017
    8 月 2017
    7 月 2017
    6 月 2017
    5 月 2017
    4 月 2017
    3 月 2017
    2 月 2017
    1 月 2017
    12 月 2016
    11 月 2016
    10 月 2016
    9 月 2016
    8 月 2016
    7 月 2016
    6 月 2016
    5 月 2016

    著者

    yumi otsuka

    RSS フィード

Powered by
  • HOME
  • 開催情報
  • お申し込み
  • アーカイブ&YOUTUBE
  • 映像/演劇お知らせ
  • ブログ
  • ご支援・ご協力のお願い
✕