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「あらすじ」と「企画意図」

4/2/2019

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「母儀」(About My Mother) が、Spain Moving Images Festival 2019 official selectionで入選しました。
スペイン・マドリードで上映されます。スペイン語字幕で。 お正月のパエリアが効いたか?!
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スペインとラテンアメリカのアジア映画産業協会(国際交流基金)主催
「スペイン・ムービング・イメージフェスティバル」
●6/20~6/30開催  4つの会場のうちどこかで上映されるそうです。

「スペインの友だちに伝えるから、日時と場所がはっきりわかったら、また教えてね」
と、スペイン人の詮子さまからメールいただきました。

母儀・ラテン組、
ペルー人もびっくり、名古屋大学フォルクローレ同好会のみなさま、
スペイン人もびっくり、スペインのおばちゃん風に演じてくださった火田詮子さま、
メキシコ人もびっくり、お笑い芸人から、メキシコ人ゲイになった、カリーニョ・アンクラウン、
それ風にメイクしてくれた、常にラテンのりの、ヘアメイクおぎぴーさま、
​
ありがとうございました!

ちはる助監督から、チラシの「母儀」の漢字は、あえてでかめに!と指示がきて、
ちょっと大きくしておきました。


問題は、ここ数日、スペインのスタッフの方から、宣伝用の資料を送ってくださいと、英語でばんばんメールがきて、追いつかないことです。涙。
おととい送ったばかりの翻訳用英語台本、もうスペイン語に翻訳されて届いちゃったし。早。

一番格闘しているのは、
​「あらすじと企画意図を送ってください(英語で)」です。
私のいかさま英語を、公式サイトやなんかに載せられては、日本の恥。名古屋の恥。
​
そこで、シアトル市民の友人Rくん(語学学校教師)に頼んで、添削してもらうことにしました。

Rくんの担当は、ラテンアメリカの生徒さんと、日本人の生徒さん、おおちょうどええやん。

実は、英語字幕付きのAbout My Motherが完成した時、ネイティブはどう思うかしらんと、何の説明もなしに
送ったら、どっちゃり感想が送られてきました。
​
​いや、これ感想というより、作者の私より、よっぽどお見事な「120%解説」。

映画好きのRくん、本人に了承を得て、全文載せておきます。
The part in the park where the young people are playing Simon and Garfunkel's 'I'd Rather Be a Hammer than a Nail', and she stops and starts moving her hands to the beat. That was such a touching scene. She seemed so fragile. It was like she had been caught in this 30 year sad routine of motherhood and was trying for the first time to break out of it and be the person she was before she had children. But then, she realized what she was doing and moved on. It's like, she could allow herself to be young and free again. There was a real cute-sadness to that scene.
​
I think there are so many women like her in Japan who live(d) vicariously through their children, and once their children grew up, they did not see value in their own lives.
It was also sad how the mother wore the socks after her son threw them away even after she had sewn them for him. It was sad. I also noticed that the son did not say, "Thank you," and the lady whom she helped by sewing back on her button did not say, "Thank you." So, she is not appreciated through all her efforts.

I like how the mother took a stand. "You have to make rice to make Ochazuke!" then took a swig from the bottle. I really like this actress. You should use her more.
Did her cutting the kimono represent rebellion? She seemed to enjoy this. Was this enough for her? Was this just the first step of her becoming a different person?

I noticed the son had a boyfriend. That is cool. To have shown them in a way that their homosexuality was not as obvious would have been nice. Make us guess whether or not they are gay. You thrusted that idea at us.
要約すると、

『カノジョが、公園で、若者たちが演奏するあの曲の、サイモン&ガーファンクルの歌詞、
「できるものなら、クギよりハンマーになりたい、ナメクジよりスズメになりたい』で、立ち止まり、
手でリズムを取りだすのは、泣けるシーンである。カノジョは壊れそうに見える。
それは、カノジョは、30年間の育児のルーティンワークに束縛され、できるものなら子どもが生まれる前の日々に戻りたいと思った、最初のきっかけである。そして、カノジョは行動にうつすのだ。
それは、カノジョが、自分自身のキモチに従い、若さと自由を取り戻したかのように。
これはリアルな(日本の)かわいらしい悲しさが盛り込まれたシーンだ。

日本には、子どもの身代わりになっている母親がたくさんいるように思える。
そして、子どもたちはいったん成長すると、彼らの生活の中に、母親の価値を見出さない。
自分がムスコのために縫った靴下を、ムスコが捨てたあとに履くのは、とても悲しいことである。
靴下を縫ってもらったムスコも、助けてもらった女性も、「ありがとう」と言っていない。
つまり、カノジョのすべての努力は、感謝されないのである。

カノジョの意思の表し方がよい。「お茶漬けってね・・・」と言って、酒をラッパ飲みしたのである。
この女優さんは素晴らしい。もっと映画に出すべきである。
ラストの着物は、カノジョの反逆なのか? とても楽しそうだったが、それで満足したのか?
それとも、別人になるための最初の一歩だったのだろうか?

ムスコには、ボーイフレンドがいた。それは、とてもクールである。ゲイであるかどうか明確に描かれていないところがよい。そうであるかないか、いずれにしろ、解釈を観るヒトに突き付けた。』

​

あんたは、映画評論家かっっ。

サイモン&ガーファンクルの歌詞が、浮かんでくるのを、狙いましたが、
日本では残念ながら、歌詞の意味を知ってるひとも、思い出すひとも、ごくわずかなので、日本人以外でいいから、
だれか気がついてくれんかな、思ったら、さっそく気づいてくれたアメリカ人。

こういうことを、サラサラかけるぐらい映画すきで、何か観るたび「あれはおもしろかった」「えー、あれはイマイチだったわ」と語りだすと、お互い引かずに対抗するので、キリがなくなるのです。(いい年こいて)

授業も、映画ネタふんだんに使い、時々写真撮って送ってくれるし。
ホワイトボードのイラストも本人です。(映画館で観てるのは、パイレーツ・オブ・カリビアンだな)
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​こういう、淀川長治さんばりの考察ができるRくんに、英語あらすじを添削してもらえば、間違いない。
​
いや、もう添削どころか、私の代わりに、
あらすじも、企画意図も、何もかも、ぜーんぶ書いてくれっ。

あまりにも細かく分析された解説読んで、爆笑しつつ、不覚にも、
「へー、そういう意味だったんか」と感心してしまいました。作者よりよっぽどわかってるやんか。

そして、本人は、いかにもそれらしい解説を書きながら、自分でふきだしてウケているに違いない。

R:『ムスコには、ボーイフレンドがいた。それはクールだ』ぷぷぷ。

じんくん&アンくん、クールだってよ。笑。
マドリード市民にも、そういってもらえると、本望だわね。

そして、どっかのラティーノカップルが、上映の帰り、
意味もわからんまま、肩に「母儀」の漢字タトゥー入れてくれたら、本望です。

注:母儀は中国語です。

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    yumi otsuka

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