第8回めは、コーエン兄弟監督ブラックコメディ。巨匠映画監督をイラ~っとさせる、手に負えない俳優たち。カメリハ・オリジナル「ヘイル、シーザー!」スタート! 困った俳優役:(左から)ひさえ・アンクラウン・ちあき 巨匠映画監督役(右):高原靖典先生 映画「ヘイル、シーザー!」では、 「まともな演技をしたことない、なまりのひどい西部劇アイドル俳優」という設定です。 参加者のみなさんは、それぞれの持ち味を生かした、「困った俳優」で、ヘタクソな演技を、演じていただきました。 ヘタな演技を、どう演じるか練習中のみなさん。 巨匠監督役の高原靖典先生は、みなさんの演技に合わせて、自分の演技を調整中。 演じて→撮って→観て、みなさん、この爆笑ぶり。 (カメラまわしながら、笑いをこらえるの必死でした) では、完成版! 「撮影待ちでうんざりしている他の出演者」も追加撮影し、編集しました。 ●ひさえさん完成版 ひさえさんが作りだした、困った俳優さんは、まさかの中国語イントネーション。 「日本進出をねらう、香港の大女優」と名付けさせていただきました。 「私のどこが悪いのかしら?」といった、このひょうひょうとした態度。 (もちろん、素のひさえさんは、全然別キャラ) きっと、香港に帰ったら「ニホンジンのカントクだめね。やりづらいわ。」とか言ってそうでコワイわ。 おもしろさというのは、ただ、ドタバタするのではなく、自分の持ち味や、年齢を生かし、 想定外の変化球で作ることができるという、素晴らしいお手本です。 このセンスと、引き出しの多さは、どう身につけるのか。 お客さんの生の反応がかえってくる舞台で培ったひさえさんに、聞いてみてください。 ・・・しかし、こういうタイプの女優さんが、本当の撮影現場に来ちゃったら、だれも太刀打ちできんわ。 私がカントクだったら、降りますっ。 ●アンクラウンくん完成版 アンくんの作りだした、困った俳優さんは、 「事務所の手違いでやってきた新人俳優」と名付けさせていただきました。 本人は悪気はなく、それなりに一生懸命なんで、よけいタチ悪いタイプ。 ヒトサマのロケなら笑えますが、自分のロケではやめて~。 マネージャー、どうにかしてっ。涙。 アンくん+高原靖典先生のコンビは、演技に独特のテンポが生み出されます。 コメディならではの短いカット編集にしやすい。 さて、 お笑いピン芸人アンくんは、本人自身と、この役が近いため、役作りがカンタンなようで、難しい。 あとからアップしたTake1-3を見るとわかりますが、回数を重ねるごとに、セリフも演技が慣れ、自分自身でダンドリができてしまうため、おもしろみをねらわずに演技したTake1の方が、おもしろい時があります。 ○新人の役者さんが注意すること○ 「そのとぼけたカンジがおもしろい!」とほめられると、つい、それを強調しようとしてしまいますが、 無意識に出てしまった「とぼけたカンジ」「わかっていないカンジ」「ぽやーんとしたカンジ」を、演技で再現することは、ベテランでも、かなーり難しいです。 そういう時は、まず相手のセリフや芝居のだんどりなど、すべてリセットしてみましょう。 (漫才のボケ担当のヒトが、同じネタなのに、毎回、はじめてのようにボケているのを研究してみてください。) ●ちあきさん完成版 ちあきさんは、「ヘイル、シーザー!」の、アメリカ西部のいなかモンなまりのアイドル俳優を、 日本に置き換え、役を作り出してくれました。 「めんどくさいアイドル」と名付けさせていただきました。 ちあきさんの演技のスゴイところは、年齢まで若返っているところ。まさにカメレオン女優です。 (「バッド・ティーチャー」の回で、色気を武器にしたおねーさんと見比べてみてください) 自分の年を生かし変化球で演じるひさえさん、 年齢を演じ分けるちあきさん、ともに、すばらしいお手本です。脱帽。 そして、ちあきさんが作り出したキャラからは、 「このコ、アイドルで売れちゃってるから、演技力なんか求められたことないんだろうな」という、 バックグラウンドがうかがえます。ラストの逆キレが、かなり効いてます。 こういうアイドル、本当の撮影に来たら、ほんっとめんどくさいっ。 逆キレしたあと泣きだし、 カントクは悪者にされ、 スタッフ一同でなだめ、 Pが夜飲みに連れていき、 カントクは「キミのミリョクを映画に生かしたいから」とかなんとか熱心に説得し、 「わかりまじた、演技派をめざしますう。」と言った翌日のロケ、 また、こうなる・・・。 さて、今度は、この手に負えない俳優さんたちに、イラつく高原靖典監督。 3人の演技に合わせた、「マッド・タカハラ 怒りのデス・ロード」をごらんください。 ●怒れる高原靖典・3バージョン ・香港大女優ひさえには、それなりに尊重して。 ・手違いで来ちゃった新人アンクラウンには、いまどきの男の子対応。 ・アイドルちあきには、アイドルということを念頭に。 逆キレちあきアイドル演技に合わせ、手を払い落すところで、怒りマックスに。 高原せんせー、 カントク→ポロシャツの襟立てる、は、最近、見かけませんが。 (きっと、プロデューサー→セーターを肩からかけて結んでいる。) みなさんのTake1-Take3をアップしておきますので、各自、ご確認ください。 最後に、映画「ヘイル、シーザー!」予告編です。 みなさんおつかれさまでした。 来月予定していました5/16(火)は、延期させていただきます。 次回は、6/6(火)です。どうぞご了承ください。 テーマは、イタリア映画の名作「イル・ポスティーノ」です。 カメリハ初、2S・長まわしにチャレンジしてください。
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Vol.24「英雄の証明」
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